喪服の基礎知識│TPOや準備しておきたい小物など

出張着付けメニュー 料金(税込) 所要時間
黒喪服 8,500円 約45分

身近な方とのお別れの場で、「着物の喪服を着たいけれど、何を準備すればいいの?」「昔用意した喪服は今でも着られる?」と不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

喪服は、故人を偲び、弔いの気持ちを表す、弔事において最高の格式を持つ装いです。

普段着る機会が少ないからこそ、着物の種類や帯、小物の合わせ方など、分からないことも多いものです。

この記事では、着物の喪服について、どのような着物なのか、着る場面、装いの基本、準備しておきたいものまで、初心者の方にも分かりやすくご紹介します。

喪服とはどんな着物?

喪服は、黒一色に染められた五つ紋の着物が基本で、柄はありません。

背中・両胸・両袖に家紋を入れた五つ紋付は、弔事の装いの中で最も格の高い正喪服とされています。

帯や小物も黒で統一し、華やかさを控えた慎ましい装いにすることで、故人への哀悼の気持ちを表します。

現在の喪服は、主に一越縮緬や三越縮緬で仕立てます。

古い喪服の中には、錦紗と呼ばれる薄手でやわらかく、光沢のある生地で仕立てられたものもあります。

もちろん錦紗の喪服も着用できますが、長く保管されていたものは、黒の退色やヤケ、生地の傷みなどを事前に確認しておきましょう。


喪服を着る場面とは?

葬儀や告別式

喪服は、葬儀や告別式などで、ご遺族や近しいご親族が着用する礼装です。

絶対的な決まりではありませんが、一般的には故人との関係が三親等以内の家族や親族が着用します。

恩師や上司、友人などの葬儀に参列する場合は、喪服ではなく、色無地に黒共帯(くろともおび)、黒の一つ紋付の羽織を合わせます。

現在では洋装で参列される方も増えていますが、故人を最高の格式を持つ正喪服でお見送りしたいという思いから、喪服を選ばれる方もいらっしゃいます。

法事・法要

一周忌や三回忌などの法要でも喪服を着用することがありますが、法要の回数や地域、ご家庭の考え方によって装いは異なります。

命日から時間が経つにつれて、「半喪(はんも)」と呼ばれる、紫やグレーなどの色無地に法事用の帯を合わせた装いへ、徐々に替えていくこともあります。

迷った場合は、ご家族やご親族に確認しておくと安心です。


喪服の装い方と合わせる小物

長襦袢と半衿は白が基本

喪服では、白の長襦袢と白半衿を合わせるのが基本です。

袖口や衿元から見える部分も装いの一部ですので、礼装として整えておくことが大切です。

帯は黒の名古屋帯を合わせることが多い

喪服には、黒の名古屋帯を合わせることが一般的です。

帯には流水や菊、経典などの控えめな織り柄が入ったものが多く、弔事にふさわしい落ち着いた意匠となっています。

帯締めや帯揚げも黒を合わせ、光沢や華やかな装飾の少ないものを選びます。

草履やバッグも控えめに

草履やバッグは黒の礼装用を合わせます。

サテンのような光沢の強いものや華美な装飾があるものは避け、落ち着いた印象のものを選ぶのが基本です。


喪服

喪服を準備するときに確認したいこと

家紋について

家紋には、地域や家ごとの考え方があります。

新しく喪服をあつらえる場合は、生家または嫁ぎ先のどちらの家紋を入れるのか、ご家族の意向を確認しておきましょう。

母親や祖母から受け継いだ喪服には、ご自身の家とは異なる家紋が入っていることがあります。これは、代々受け継がれてきた女紋である場合もあります。

女紋(おんなもん)とは、主に母方の女系の間で受け継がれてきた家紋です。家族や親族で受け継がれる家紋である「常紋(じょうもん)」とは異なります。

また、レンタルの喪服を着用する場合も、ご自身の家紋とは異なることがあります。

家紋が異なるからといって、必ずしもその喪服を着用できないわけではありません。

着物や小物の状態を確認する

喪服は、何年も着る機会がないまま保管されていることも少なくありません。

ときどき状態を確認し、必要に応じて風を通すなどして、

  • シミやカビがないか
  • 黒の退色やヤケがないか
  • 生地が傷んでいないか
  • 帯や小物が傷んでいないか
  • 長襦袢や足袋が使える状態か

を確認しておくと安心です。

着用する機会が少なく、長期間保管することの多い着物には、「真空パック」や「無酸素パック」と呼ばれる保管サービスを利用する方法もあります。

また、着物のお預かりサービスを提供している専門店などもあります。

サイズが合うか確認する

母親や祖母から譲り受けた喪服の場合、身長や体型の違いで寸法が合わないことがあります。

多少の違いであれば着付けで調整できる場合もありますが、大きく異なる場合は、お直しを検討することも必要です。


まとめ

喪服は、黒一色に染められた五つ紋の着物で、弔事において最高の格式を持つ正喪服です。

黒留袖とは同じ黒い着物でも、着用する場面や柄、小物の合わせ方が異なります。

長襦袢や半衿、帯、小物まで整えることで、落ち着いた美しい装いになります。

着る機会が少ないからこそ、必要になったときに慌てないよう、普段から状態を確認しておくことが大切です。

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